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時をかける少女のshingoのレビュー・感想・評価

時をかける少女(2006年製作の映画)
2.9
これまで何度も映像化されてる作品だがどのバージョンも観たことなくて今日WOWOWで初鑑賞(何故か「シナリオ・時をかける少女」という筒井康隆によるセルフパロディ作品だけは読んだ。酷い作品だった)。

タイムリープを取り入れてるが本作はSF作品ではない。これが星野之宣の漫画ならタイムリープする度に平行世界がどうとか細かい説明が入っただろうがその辺は全く触れず、あくまでテーマは甘酸っぱい青春物語。とにかく主人公がよく走るし、よく泣く。これらの描写というのは結局物語は何も進展せず、思春期特有のどうにもならないモヤモヤとした空気感を表してるに過ぎない。それと細田守作品に欠かせない青空と入道雲。別れを象徴させる分岐路。自分のことしか考えてない主人公。全てが青春過ぎて30過ぎのオッサンには眩し過ぎた。

この自分勝手な主人公に嫌悪感を持つ人もいるだろうが高校生という年齢を考えれば自然だし、こんな特殊な力を悪用しなかっただけ立派だと思う。寧ろ男子高校生2人と放課後キャッチボールする女子高生という設定の方が理解出来ない。声優が棒読みなのはご愛嬌。
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