深獣九

時をかける少女の深獣九のレビュー・感想・評価

時をかける少女(2006年製作の映画)
4.0
細田守監督の作品はいいな。
絵がね、一流の絵画を眺めてるみたい。
構図も素晴らしい。

印象に残ったのは、真琴が千昭に種を返しに走っていくシーン。
カメラのフレームの中で走りながら、前に後ろに、時には外側に消えてしまう真琴。
その表情と相まって、彼女の心の動きを見事に表現している。
僕も心の中で頑張れーって叫んでる。

また、最後の千昭との別れのシーン。
泣きながら歩く真琴がフレームの右端から出てしまうその時、行ってしまったはずの千昭が戻ってきて真琴に告白するシーンなんかも、止まった背景(カメラ)がでふたりだけの世界をより鮮やかに切り取ってると感じられた。

そういう、感情とか臨場感とかを伝えるカメラワークが本当に秀逸だった。
感動した。
深獣九

深獣九