てるる

生き残るための3つの取引のてるるのレビュー・感想・評価

生き残るための3つの取引(2010年製作の映画)
4.0
全・員・悪・役!
韓国ノワール炸裂。

実力は折り紙付きなのに出世出来ないチェ刑事が、出世のために連続少女暴行殺人事件の犯人をでっち上げる。
それをきっかけにドツボにハマっていく男どもを描く。

もう10年以上前の作品ということもあって、ファン・ジョンミンもマブリーも若い。

マブリーなんて今と比べるとスッキリ体型。
でもやっぱ腕っ節は強い役なのね。

1つの嘘が後戻り出来ないところまでいっちゃう話はよくあるけど、ここまでこじれると観念をするか一線を越えるかしかない。

チェ刑事も正義感があったはずなのに、警察大卒でない劣等感やら上司からの唆しなど同情する部分も。

ユ・ヘジン演じるヤクザはもちろんワルだけど、なんだかんだ警察上層部、検察も悪どいし、記者もクズ。

その中ではマブリーが比較的良いヤツなんだけど、ワイロ受け取ったり過剰捜査があったりと清廉潔白ではない。

リュ・スンボム演じる検事も性格とか自己顕示欲とか含めてめっちゃ嫌いだったわ。

そんなヤツらが自らの利害を求めて動き出したらそりゃ止まらんよね。
ラストのオチや真犯人が分かった時のやるせなさ!

韓国映画はこうでなくちゃ!のオンパレードで胸糞ではあるけど楽しめた。
てるる

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