桃子

リトル・ダンサーの桃子のレビュー・感想・評価

リトル・ダンサー(2000年製作の映画)
4.4
イギリス北部の炭鉱を舞台とした話。
自分たちに未来がないとわかっていながらもストライキを続けるしかないお父さんとお兄さんなど炭鉱夫たち、認知症のおばあちゃん、死んでしまった最愛のお母さんなど家庭の雰囲気がどんどん悪化していくのを肌で感じながらも何もできない焦りを抱えていたビリーはダンスという自分にとって現実を忘れさせて夢中になれる好きなものを見つける。また、特にゲイである友達のマイケルのおかげで、自分の好きなことを追いかける大切さを教わり、上層階級が好み女子のものという固定概念があるバレエのプロを目指すある男の子の物語。
家族愛、格差社会、労働者階級の現状、セクシャリティーなどいろいろな社会問題を反映しながら幼いビリーが好きなことを追い求める姿に感化され周りの人々も変わっていくところが好きだった
なんで、バレエを始めたの?と面接官に聞かれたときに、just wasって言ってて、好きなことをただ好きだからやる純粋さが素敵だと思った

親子でロンドンに行く時に、ビリーがお父さんにロンドンに行ったことある?
って聞いた時に、自分の街からでたことない
てか、炭鉱がないのに行く必要があるのか?と聞いてたところに視野の狭さを感じた
世界を知ることって視野の広さと関係してるんだなと思った
色んな世界を知ることって大切だと思った


初めはダンスなんて女子がやるものだ、男の子はボクシングをやれという固定概念に縛られていたお父さんだったけど、クリスマスの奇跡(?)でビリーのダンス姿を見て自分の息子には可能性があることを気づき、応援することを決め、ビリーのためにストライキやめようとしたり、ビリーがバレエ学校に受かった時なんて、嬉しくて走って仲間に教えに行っちゃう可愛さなど、周りの変化も見てとれたし、ちょっと変なやつだったビリーがこの地域の期待の星になっていくのも色んな人に勇気と希望を与えるのだろうなと思った
桃子

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