ジョン・カサヴェテス監督、出演作品を鑑賞。
知的でクールで挑戦的!カッコ良いイメージを積み重ねてたはずなのに…
久々に再見した『ローズマリーの赤ちゃん』での夫ぶりの残念感を払拭すべくいざ!
それぞれ仕事もあり、家庭もある3人の中年男(ベン・ギャザラ、ピーター・フォーク、ジョン・カサヴェテス)は親友の死に接し、やりきれなさに襲われる。ショックを受けた彼らはさんざんバカ騒ぎをするが、悲しみは癒えない。やがて3人はロンドンへ行き、そこで女性を誘惑するのだが事はうまく運ばない……。
なんてリアルな男性心理、仲良し中年男性の悲哀が見事だった。
つるんでバカやって、夫になって、父親になって…
それでも精神年齢はちっとも変わってないんだろうなぁ。
仲間の突然の死を受け止めるなんてとてもじゃないけど出来ない。現実逃避する以外為す術が無いのだ。
微笑ましくて、しょうがないなぁと母親のような目で見つつ、一方で羨ましくも呆れながらも目が離せない。男同士ってイイな。
今作でも、センスが溢れかえるスタイリッシュなショットたち。街でワチャワチャしてるだけであんな絵になるスリーショットある?!笑
…にしても、ハチャメチャ、やりたい放題、羽目を外しすぎ。
それでいて妻目線での怒りは不思議と湧かないと言う絶妙な描き方がある意味ズルい!
仲間の死によって“生“が湧き上がる、そして自分の立ち位置を再認識させられる。
大変だけどカッコ良い“夫であること”。
ラストもニクイったら!
監督としては勿論、俳優カサヴェテスの魅力も改めて感じる作品だった。
そしてローズマリー夫の印象は消し去られるのだった。笑