兵器開発会社の自己中な社長で天才科学者が、テロ組織に拉致られる際瀕死の重傷を負い、延命と監禁脱出の為に作ったエネルギー源とパワードスーツが原型というヒーローとしての能力獲得の経緯に筋が通っているのが好き。スーツの派手なカラリーングも金持ち仕様だと思うとなるほど。日本のヒーローものにない、大人も納得の説得力。仮面ライダーだって毎年毎週OAにしては特撮、CG頑張ってるなぁとは思うが、本作は構成、脚本、撮影、VFXと金と時間をかけてるだけの見事な出来である。ヒーロー活動はバットマン同様金持ちの道楽だと思うが、求道者みたいなバットマンより、感情豊かな人間らしいキャラで愛せる。ロバート・ダウニー・Jrがはまり役。頼れる女性秘書との関係も好き。件のテロ組織と裏で手を結んでた同僚が敵となる、欲得絡んだ現実的な敵悪役造形もバッチリ決まっており、荒唐無稽過ぎず脚本がよく出来てる。日本のヒーローもの同様、玩具販売目的もあるんだろうが本作内でスーツがマーク3まで改良されて登場するのも、弱点改良の目的がちゃんと描かれていて、それが最後の敵との闘いの伏線にもなる無駄のなさに感心。現時点でマーク50まで改良されてるそうです。ラストに突然サミュエル・L・ジャクソンが出てきて何のことか分からなかったその後のMCU展開も商売上手で上手いことやってると思うが、どうもヒーロー達の気恥ずかしいコスチュームデザインに気遅れし、次第に人外の敵味方が増えて壮大に広がりすぎていよいよ手が出しにくくなり、アイアンマン続編もアベンジャーズシリーズも一つも観てない。