平野レミゼラブル

アイアンマンの平野レミゼラブルのレビュー・感想・評価

アイアンマン(2008年製作の映画)
3.8
いい加減始めないとフェーズ4の『ブラック・ウィドウ』に間に合わないからMCUマラソン開始。
ちなみにジムでルームランナーで走りながらちまちま観てたので、マジでマラソン式鑑賞。

紛争地帯でレッド・ツェッペリンの曲(AC/DCだよ!!)が軽快に鳴り響く中でアメリカンジョークをキメるトニーおじさんから始まるヒーローオリジン。そこまではまだ普通だったのだが、彼が武装勢力に浚われてからの45分が完全に午後ローのノリで笑ってしまった。
ロボコップとハガレンのアルを組み合わせたみたいなプロトタイプアイアンマンのB級造形ほんとすこ。ところ構わず噴射する火炎放射は、とりあえず燃料はどうなってるんだと突っ込みたいレベルに大味で最高。
まさか天下のMCUの始まりがこんなド級にコテコテのB級映画だったなんて…(恍惚)

まあそんなB級映画のノリも、パワードスーツがバッチリキマッたお馴染みのアイアンマンへと改良されるのと同様にヒーロー映画へとアップグレードされるのが正に全ての始まりって感じだ。これから展開するのは単なるB級映画ではない、一大サーガだという壮大な宣言であり、そして実際社会現象を巻き起こすムーヴメントにまでなるのだから凄い。

とはいえ本作に限ってみると見せかけは豪華だけど意外と戦闘シーンがあっさりめで、決着も外部施設を使ったものだったりと割と淡泊に感じる部分も多かったりする。
それでも傲慢で女好きで粗野な経営者である以上に、開発に熱中する技術屋としての情熱と信念を持つトニー・スタークのキャラクターは愛せるし、そんな彼のサバイバーズ・ギルトが英雄性へと昇華される物語としてよくまとまっている。アイアンマンオリジンとしても、MCUオリジンとしても納得の作品強度ではないだろうか。

オススメ!