つかれぐま

アイアンマンのつかれぐまのレビュー・感想・評価

アイアンマン(2008年製作の映画)
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「私がアイアンマンだ」

MCUトップバッターは最高のポップコーンムービー。「エンドゲーム」で涙腺が決壊したあの台詞↑は、そもそも本作のエンディングで見事な切れ味を見せていた。有言実行&自己顕示欲が強いトニースタークの信条を一言で示し、なおかつ従来の既成概念(ヒーローは正体を明かさない)をあっさり破る新たなヒーロー像を提示、爽快感あふれるエンディングだ。ネット社会の匿名性に一石を投じているようにも見える。

生存→復讐→使命と徐々に段階を踏んでいく、ヒーロー誕生譚として完璧な作り。ありあまる財力才能、&(それに比して)なけなしの正義感で起動したトニーの独りプロジェクトだが、少しづつ後者(正義感)の占める割合が増えていく過程がとても楽しい。トニーがマーク2を作っていく至福の時間と達成感は、男子の憧れそのもの。

ロバートダウニーJR。
彼自身の色々あった私生活が、武器商人トニースタークの「うす汚れ感」と見事に一致。このキャスティングこそが本作最大の勝因であり、MCUはロケットスタートに成功したのだと思う。

impressive Food:
最後に各作品の印象に残る食べ物シーンを。
本作はなんといってもハンバーガーだ。アフガンから帰還したトニーが、記者会見しながら貪ったバーガーキングのハンバーガー。まさにこのアメリカ人のソウルフードこそ、一作目に相応しい。