■当時のパンクスのファッションや生々しい発言がリアルタイムのように見聞きできるので、めちゃくちゃ価値があるフィルムです。よくこんなものゲリラ撮影してたな…。みんな個性的でカッコいいです。でもそういうのがいずれ「みんながやってる一時的な流行」になってしまうことを予見して早々にパンクを見限ってPILを始めたジョン・ライドンは相当先見の明があったと思います。
アメリカツアーの映像が大半ですが、当時のアメリカの人たち(特にヴェルヴェッツやストゥージズを聴いていた人たち)がピストルズのギグをどう観たのか気になる所でした、でもそういう人たちへのインタビューはありません。みんな暴れています(笑)
シドのインタビューが収められていますが、もう廃人です。ジョニー・サンダースの「Sad Vacation」が頭をよぎって虚しい気持ちになりました。
…全くの余談ですが、自分はパンクに衝撃を受けて音楽を聴き始めた人間ですが、年齢のためかもうパンクは聴きません。ただ今でもぶっ飛んでしまうアルバムが二つだけあって、一つはグレン・ブランカのTheoretical Girls『Theoretical Girls』、二つ目は町田町蔵(町田康)氏のINU『メシ喰うな』です。いつかこの人たちのドキュメンタリーも観たいものです。
