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帽子箱を持った少女のpikaのレビュー・感想・評価

帽子箱を持った少女(1927年製作の映画)
4.0
うぉぉぉ!めっちゃ可愛い!萌え!
よくわかんないけどアニメとか漫画で萌えるツンデレ少女ってこんな感じ?
題名になってる「帽子箱を持った少女」であるナターシャは、普段は口をへの字にムスッとしていて、言い寄る若い男は不快感丸出しにしてあしらっているのに、祖父の作る帽子を卸すお店のオーナーにはクシャッと営業スマイルしたり、好意を持った相手には極上の笑顔を見せたりして、なんというか二次元のキャラクターみたいな偶像的可愛さ。

宝クジ付き国債のプロモーション映画らしく、ストーリーもそれを手にしたおかげで〜なロマンティックコメディになっていてとてもシンプルなものなんだけど、ウクライナの銀世界の中パタパタと走り回る少年少女たちのコミカルなロマンス劇が楽しくてシーンひとつひとつがどれもこれも印象的。
ドラマを展開させる家の名義や偽装結婚の制度などは当時のロシア帝国の文化が垣間見えて興味深い。

他のレビューにもあるけど、ラストのキスシーンの流れがめちゃくちゃ最高!ツンデレ少女による至上の胸キュンシーンと言うのか、ギャー!!とジタバタ悶えるくらいに可愛らしい。
男の服の裾を繕っていたら針が指に刺さり血が、思わずその血を舐める男、それを見た少女、あっ!こっちも針刺しちゃった!ってのとか、
宝クジを守ってくれた男を挟んでほっぺにチュー、からほっぺが外れて両隣の2人がチュー、、、なんて100年経っても色褪せない最高の胸キュン描写!

モノクロだからこそ美しいと言いたくなるくらい完成された画的な魅力もさることながら、キャラクターが全員魅力的で愛らしく、隙なく全編面白いし、ホント最高。こりゃ名作!
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