larabee

ブラッド・ダイヤモンドのlarabeeのレビュー・感想・評価

ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)
4.4
いやぁ、面白かった。
ダイヤモンドの事例が典型的なのかも知れないが、アフリカやアフリカの人たちがいいように扱われ、搾取されている事例なんて他にも山ほどあるんだろう。
この作品でも簡単に人の命を奪ったり、しかも同じアフリカ人同士で仲間を殺したり、やるせなく、何度も出てくる虐殺シーンは観ていて気持ち悪くなった。
その搾取に加担しているもと傭兵のアーチャーが一人の記者や一人のアフリカ人と交わることでどう変わって行くのか?
難民施設の所長と性善説・性悪説について話すシーンはアーチャー自身の事を告白しているようでもあり、印象に残った。
アーチャーや黒人のソロモンが背負っている人生と、それぞれの正義が絡み合ってお互いが影響され思考や行動も変わっていく過程に説得力があり、納得出来、共感した。
欲を言えば、大量に殺されている人はその他大勢として扱われ、主人公を取り巻く人たちの人生だけが重く扱われているのはもうちょっとなんとかならんかったのか、と思う。簡単に死んでいるがその人たちにも家族や歴史があるのだから。映画だから仕方ないんだけどね。
ただ、長尺も気にならず、そして肝心の結末も納得いく内容で、見事に着地させてくれたと思う。
いつもオンライン鑑賞会を開催している友人たちからは厳しい評価が多かったが、わたしは純粋に楽しめたので高評価です。
larabee

larabee