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ブラッド・ダイヤモンドのlemmonのレビュー・感想・評価

ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)
3.2
ジャイモンフンスー演じる父親。
フンスーの肉体がアフリカの大地と同化し、さらに父性を爆発させ、ひとりスケールの大きさを感じさせてくれた。

富裕層が着飾るために購入するダイヤモンドのルーツ。アフリカの内戦止まない場所で強制労働させられるアフリカの人たちにより掘り起こされる。この魅力ある石のために、アフリカでは小さな村を武装集団が次々と襲い、男たちを働かせて、子供達を洗脳し兵器とする。なかなかしんどい話だ😓。

フンスーの子供がそれに巻き込まれる。
クライマックスにお互いを見つめ合う。
もう胸が苦しく、熱かった🥲。




本作、エンターテイメントに走っていた点がとても気になった。重いテーマの場面の描き込みは良いのだが、軽いシーンがチラホラ。

ディカプリオは、ごめんなさい、的確な演技だと思うが作品に引っ張られて、大好きだけど本作は合っているとは思えなかった。
人間的にあえて薄っぺらいのはまあ良いが、フンスーとやり合えるとはどうしても思えん。役の魅力も一向に伝わらないままオーラスへ。
それにコネリーとのメロドラマ要素。いらなかった気がするなあ。まだディカプリオ演じる主人公に魅力があり惹かれるならわかるが、全然それが伝わらず、とても安っぽく感じた。当然顔は嫉妬しちゃうくらいカッコいいのだけど。
クライマックスの電話もなげーなげー😅。


臨場感あふれるアクションに、胸打つドラマ。
なのに、ディカプリオをヒーローにすることが主軸になっている。この主人公がフンスーと出会い変わって行く、そこに本来はヒーローが芽生えると思う。自分には伝わらず、唐突だった。

本当にヒーローがいるのならフンスー演じる父親であってほしい。ただ本作の題材でヒーロー云々を思わせる時点で違う気がする。


スコアはフンスーに!



ラッセルクロウの「プルーフオブライフ」を思い出した。あっちもエンタメ性は高く楽しめる要素はありつつも題材とのバランスが悪い印象だった。また観てみるかなあ🤔。
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