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ブラッド・ダイヤモンドのmasayaのレビュー・感想・評価

ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)
4.5
レビューを書くために久しぶりに再鑑賞。
「グローリー」「ラスト・サムライ」の大好きなエドワード・ズウィック監督作品。
レオナルド・ディカプリオ主演の社会派サスペンスアクション。

舞台は1999年のアフリカのシエラレオネ。
内紛の激しいこの国で産出されるダイヤモンドはRUF(反政府ゲリラ)の資金源となっていた。
この紛争ダイヤモンドはブラッド・ダイヤモンドと呼ばれ世界的に問題視されていた。
最近はあまり見かけないがスイートテンダイヤモンドのCMは観た事があると思う。
あれはこの作品のモデルにもなっているデビアス社のものだ。
他人事ではない日本もしっかり関わっているのだ。

ダイヤの密輸に携わり自由を追い求める元傭兵のアーチャー(レオナルド・ディカプリオ)、愛する家族を取り戻したい純朴な漁師のソロモン(ジャイモン・フンスー)、ブラッド・ダイヤモンドの真相を探る正義感溢れるジャーナリストのマディー(ジェニファー・コネリー)、三者三様の想いが交錯し少しずつ心が動き出す。
"自由" "家族" "真実"
3人の圧巻の演技力。
特にソロモンを演じるジャイモン・フンスーの魂の演技は必見だ。

国民全員がホームレスという衝撃の言葉。
100万人の難民キャンプという衝撃の光景。
ドラッグに溺れ人を平気で殺す20万人の少年兵。
TIA=This is Africa(これがアフリカだ!)

アフリカの壮大で美しい自然と内戦の残酷で見るに耐えない狂気的な映像というコントラストの効いた描写により激しく心が揺さぶられる。

アフリカがよく表現された音楽も良かった、特にエンディング曲。
NAS「Shine on 'Em」

現在でも観る価値のある傑作だと思う。
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