ごえもん

ブラッド・ダイヤモンドのごえもんのレビュー・感想・評価

ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)
4.6
シエラレオネの紛争を背景に、紛争で引き離された父子、ダイヤで一稼ぎ狙う野心溢れるアフリカ生まれの白人、そして正義に燃えるジャーナリストという交わらないはずの三者が、徐々に運命共同体になっていく物語は非常に見応えがある。
頼れない政府、人道の欠片もない反政府勢力、無力な国連、自己中な傭兵たち、ダイヤで稼ぐ売人や会社、そしてその背景にいる消費者。どれを非難するのも容易いがこの映画では彼らそれぞれの陣営も丁寧に描いており、問題への導入として製作陣の真摯な姿勢を感じる。

国連やジャーナリストって自分達はヒルトンに泊まり雲の上から支援や報道をした気になっていて、大企業や資産家に結局利用されてるのが現実。
ジェニファーコネリーも当初は正義感だけで地に足がついていなかったが、現地でバリバリ戦ってきた白人と黒人の二人に感化され、リアルな報道をできるジャーナリストに成長していくのも見どころ。
ディカプリオもこういう素性の知れない野心家が本当に似合う。華麗なるギャツビー、タイタニック、ウルフオブウォールストリート、キャッチミーと枚挙いとまがない。
ジャイモンフンスーは本当に悲劇の主人公を始終うまく演じており、これ以上にないはまり役。

日本車はここでも大活躍だが、三菱のパジェロの頑張りは必見。
ごえもん

ごえもん