え君

月に囚われた男のえ君のレビュー・感想・評価

月に囚われた男(2009年製作の映画)
4.2
本作の魅力を語るとネタバレになってしまうが、人に薦めたい作品でもあるのでネタバレなしで感想を書きたい。

舞台となったのは、地球上のエネルギーが不足したため月から資源を採掘している、とある企業の宇宙ステーション。そこで人工知能ガーティと共に宇宙飛行士サムが暮らしている。3年の任期が終了する2週間前に、驚くべき事実を知る。

主演のサム・ロックウェルについて。『スリー・ビルボード』で大ファンになり、本作を観ることにしたのだが、『スリー~』と同じく中年のダメ男を演じており、その時点でもう傑作である。彼は“取り戻せない時間(=過去)を悔やむ”演技がよく似合う役者だ。目力は強いがそこから下はだらしなく、顔の力が抜けると途端に情けなくなる両面性がある。だからこそ(少しネタバレになるが)『スリー~』でも本作でも、一度悔やんでも悔やみきれない出来事が起きた時は共に泣き、再び立ち上がる時には共に奮い立たせることができるのだ。

SF映画、ダメ男、サム・ロックウェル好き、スリービルボード好きには絶対に観て欲しい一作。