きゅうげん

着信アリのきゅうげんのレビュー・感想・評価

着信アリ(2004年製作の映画)
4.0
知らない人はいないキラーチューン着メロ……。
有史以来、何度も拡大再生産されてきたチェーンメール的恐怖と、iモード・写メール・3Gサービスの普及やガラパゴス化という独特な土壌環境など、日本のケータイ文化を上手に織り込んだ意欲作。

Jホラーブームに便乗した『リング』『らせん』のエピゴーネンと侮るなかれ。
大学生や高校生のケータイをめぐる等身大の若者カルチャー感は、さすがの秋元康パワー。バラエティに富んだエグすぎる恐怖表現は、さすがの三池崇史パワー。
主人公サイドのバディ化という“あるある”はもちろん、クライマックスの縦横無尽な心霊現象とか文字通りのモンスター・ペアレントとか、ホラーの美味しいところが濃い味つけで嬉しいです。
切なく残酷で救いのない顛末も割とスキ。