ガブXスカイウォーカー

グレムリン2/新種誕生のガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

グレムリン2/新種誕生(1990年製作の映画)
4.0
『グレムリン』シリーズ第2弾。グレムリンたちが高層ビルを占拠しお化け屋敷にしてしまうモンスタームービー(おおっ、『ウルトラマン』第2話「侵略者を撃て」のバルタン星人にも通じるものがあるじゃないか!)。

まだCGのない時代なので、グレムリンたちは全てプロップ(作り物)だ。その表情は1作目よりずっと豊かになり、派手なアクションを見せてくれる。キャラクター面も、人語をしゃべる高度な知能を持つ奴、太陽光線への耐性を持ち飛行する奴、体中から野菜の生えた奴、女性化した奴などなどバリエーションに富んでおり、良い意味でも悪い意味でもくだらない。今作は前作の5倍の予算をかけて、特撮技術の粋を尽くし、ドタバタ部分だけをパワーアップしていると言っても過言ではない。

だが前作のような、ちょっとホロッとするようなドラマは皆無なので物足りない方もいらっしゃることだろう。僕も公開当時、劇場で観てちょっとガッカリした。興行成績が悪くて、グレムリンシリーズが今作を最後に数十年間ずっと製作されていないのも仕方ないのかもしれない。

しかし、今回久しぶりに観たところ、かなり面白かったからビックリ。疲れている頭にちょっと残酷なギャグはまるでおもちゃ箱をひっくり返したようでいいカンフル剤になった。実はここ数週間、30本以上の良作映画を観ても、なぜかまるで感想を書く気になれなかったのだが、ちょっとだけやる気が出てきた。『グレムリン2 新・種・誕・生』はドラマ性は求めず、最初からドタバタアクションコメディと割り切って、個性豊かなグレムリンたちの大暴れを楽しむ作品と言えよう。いつか続編、またはリメイクを期待したい。
大オマケして4.0。