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グレムリン2/新種誕生のペインのレビュー・感想・評価

グレムリン2/新種誕生(1990年製作の映画)
4.5
“史上最高のPart2”

「ゴッドファーザー2」
「マッドマックス2」
「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」などなど…

映画史において殿堂入りしている“Part2”の名作がいくつかあるが、本作もそれらに並ぶベスト・オブ・Part2だ!

ここまで監督がやりたいことを全部詰め込んでハチャメチャに狂い乱れた“Part2”はないだろう。続編のお手本のような作品だ。

もちろんPart1からの小ネタが多少出て来たりはするので、1も観とくに越したことはないのだが、本作は1とはまったくの別物だと思って単体の作品として観るべし。

スピルバーグ×ジョー・ダンテというかつての“最強ホラー作家”二人が手を組み、本気で“悪ふざけ”するとこうも悪趣味でとち狂った映画が出来るのかと感動。

表面上は、表向きには“ファミリー向け映画”としてコーティングされているが、描写のひとつひとつは超エグいし、R-18指定になってもおかしくない。

前作以上にギズモのルックが可愛くなっているのには驚いたし、その他の新種(クリーチャー)の造形にも唸る。

P.S.
ちなみに本作の舞台がハイテクビルなのは、当時山ほどの亜流が作られていた『ダイ・ハード』(88年)に対してのあてつけ。他にも劇中でダンテ自身が過去に監督した作品を酷評した評論家をケチョンケチョンにするシーンや、“カラー版「カサブランカ」ハッピーエンドver.”が放送されているシーンがあったり、かなり当時の映画界を風刺して皮肉った作品になっている。
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