矢吹健を称える会

るろうに剣心の矢吹健を称える会のレビュー・感想・評価

るろうに剣心(2012年製作の映画)
2.7
 原作の主要人物が多数出てくるのだが、しかし原作と同じウェイトでは描きようがないので、半端な状態になっている。原作を知るものにとってはキャラクターの扱いが残念だし、原作を知らないものにとっては、面白みに乏しいキャラがごちゃごちゃ入り乱れるドラマにしか見えないのではないだろうか。最低でも、鵜堂刃衛くらいはちゃんと描くべきだったんじゃないだろうか。

 香港映画に範をとったと思われるアクションシーンは確かにすごい。佐藤健・吉川晃司はもちろん、綾野剛もばっちり動く。ただ、一打一打がいかにも軽く、「質より量」的に見えてしまう。綾野剛のようなキャラならそれでいいと思うのだが、本作の主人公には斬撃はしないというルールがあるので、何をもって勝敗が決するか不明瞭でスリルを欠く。