しー

崖の上のポニョのしーのレビュー・感想・評価

崖の上のポニョ(2008年製作の映画)
3.4
金ローで途中からだけど見ました。

久しぶりに見たらほぼほぼエヴァンゲリオンでびっくりしてる。

エヴァのファンはどう思ってるのか調べたら、弟子の庵野さんの人類補完計画を師匠の宮崎さんが補完したらこうなった、って認識みたいですね。なるほど。言われて見れば確かにエヴァも聖剣伝説ではある。

エヴァと違うのは、主人公の葛藤が描かれない所だと思うんだけど、葛藤すべきは視聴者の方ってことなのかな?

確かに大津波のあとの、じーちゃんの(世代的には曾祖父ってことになって行くのかな?)記憶をたどる旅での主人公の無表情はそんな感じなのかなぁ。バルチック艦隊に大勝利!で湧く日本を離れて南方の島に行き、ジャングルの奥地で彷徨う姿を見て、更に止まれって書いてある暗いトンネルに入っていく姿を見て、色々考えちゃうなぁ。

そう考えると、侵略者であり敗戦者である日本人は自分たちの有り様を問い続けて生きていかなきゃね、っていう至極真っ当なメッセージとも受け止められる。

ラストの後、もし描かれるとするなら、海から来るのに武器、火力のメタファーとして描かれるポニョは、高校生が持ってる携帯に姿を変えてるのかもしれないなぁ、って思って終わりました。不思議な話。
 
グランマンマーレがチョウチンアンコウって説が嫌い。いや、チョウチンアンコウでもいいんだけどさ。物語の幅を狭めるのはやめてほしい。監督のリップサービスをみんな信じすぎだと思うんだけどな。
しー

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