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崖の上のポニョのminnのレビュー・感想・評価

崖の上のポニョ(2008年製作の映画)
4.5
久しぶりの鑑賞。観れば観るほど深い作品だと思う。ジブリの作品は、何も考えずに観れて最後はハッピーエンド、という子ども向けに作られた面と、思考力と知識をもつ大人が観ればわかる深い面を併せ持っている。この作品はその最たる例だ。普通に観れば、ポニョとそうすけ可愛い、最後は人間になれてよかったね、で終わる。でも注意深く観ると、劇中の至るところに宮崎監督がこの作品で描きたかった本当のところが見えてくる。それはポニョの本名や、舟旅の途中で出会う人々、老婆たちが何故か歩けるようになる場面などに象徴されているが、詳しくは検索すれば山ほど出てくるし、色々な見方があるのでここには書かない。でも、そういう難しい側面を抜きにしても、私はこの作品が好きだ。美しい景観、まるで生き物のような水の描写、ポニョとそうすけ、家族や老婆たちの間の心暖まる触れ合いなど、好きの理由を挙げるときりがない。評価があまり良くないことが悲しい。
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