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浮草のsentakuonnaのレビュー・感想・評価

浮草(1959年製作の映画)
3.9
おぉ、良かった。。王道響かないことが多いのに小津監督作品3連続でじーんときている。何故?分析不能!笑
冒頭以外ストーリー(?)は前半単調だったけど、45分頃からラストまでの盛り上がりがじわりと凄い。
ただ、これは個人的経験に基づく共感ポイントがそこまでないのと、原節子さんの奥ゆかしさが壺なので、晩春の方がずしりとくる。

冒頭からなんと綺麗な!色合いと構図。なんだろう、どや感もなく何気ないのにさらりととても美しい。そういえば小津監督のカラー映画観るの初めてだ。新鮮。
歌舞伎を物凄く薄めた配色。日本にしかない色。そしてまたしても奥行きを使った美しい構図。日本家屋でしか出来ない!あー好き。
後半の曲調もいつもの心揺さぶり系で一々素晴らしい。


(備忘メモ)
→わりと出てくるマリンバのトレモロ心地よい。
→0'15"20頃の背景に映るポスターの猫がかわいい。
→0'43"45の画が好きすぎる。(人物も台詞もないなんでもない瞬間笑)
→1'10"20頃の左側6割船の赤、右側4割空と海の水色、が最高。切ない色合い!構図も完璧すぎる。何だろう、本当に。うぅ。。
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