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浮草のものレビュー・感想・評価

浮草(1959年製作の映画)
3.6
色づかいが非常に綺麗。
真正面から撮る小津特有のショットがあるが、それが登場人物の感情を直截に訴えかけてくる。決まった構図も動かないカメラもただひたすらにその感情の機微に注がれている。

セリフが印象的だった。「あほう。どあほう。」みたいにどこか小説めいた演劇的な芝居なんだけど、それゆえにむしろ感情が強調されている。

杉村春子は『東京物語』みたいな嫌味なおばさんのほうが似合うと思う。スナック(?)とか砂浜で駄弁るヒラ役者たちは好き。床屋のくだりも面白い。

関西の人の喧嘩ってこえーよな。
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