ひょっこり

最強のふたりのひょっこりのレビュー・感想・評価

最強のふたり(2011年製作の映画)
3.6
最初のシーンでいい印象を持たなかったドリスが、後半、同じシーンが来た時には応援したくなってる自分に気づく。その人の人となりを知れば同じ行動も違ってみえる。
…いやスピード違反はどっちにしろダメよ。

障害者に対して対等である、という下りで乙武洋匡さんの『五体不満足』を思い出しました。自分が介助を必要とすることを忘れるくらい普通に接してくれる友人がいい。対等ってそういうことだということを教えてくれます。

上記のような学びもあるけど、特にこの映画は、障害者を一括りにしてないのが良かったです。
作中のドリスは歯に衣着せぬ物言いで、けっこうギリギリ、いやアウトな事をばんばん言います。下ネタもしょっちゅう言います。好奇心丸出しでグイグイ人のプライバシーに首つっこんできます。フィリップはそこを気にいりますが、人によってはカチンとくるぐらい失礼。
フィリップはフィリップで自分の好みの音楽をドリスにしつこいぐらい聴かせて好きになってもらおうとします。どっちもどっちで、あまりお手本にしたくならない関係性。
あくまでこの2人だから成り立つ関係。こういう友情もあるよ、という一例。この押し付けがましくないところがとてもいい。

感動巨編とまではいかない、いい具合に力のぬけた雰囲気が好きです。
ひょっこり

ひょっこり