takanoひねもすのたり

最強のふたりのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

最強のふたり(2011年製作の映画)
3.7
事故で首から下が麻痺した大富豪のフィリップ。彼の気まぐれでスラム街に住む黒人青年ドリスが介護人として雇われる。ステータスの違いから生まれるドタバタ喜劇と友情が描かれた作品。

実際のところ、ものすごくデリケートな問題を扱った作品なわけですが、ユーモアのバランスが絶妙。

好きなシーンはフィリップの誕生パーティで、演奏するクラシック名曲のドリス感想コメント。
リムスキー・コルサコフの「熊蜂の飛行」は「トムとジェリー」!!ああもうそれにしか聴こえない 笑
あとアース・ウィンド・アンド・ファイアーの「Boogie wonderland」で踊るシーン最高!ドリスが最高にキマってた。

障害者と介護人という図式をとっぱらえば、住む世界が違う男2人が出会って友情を育む話。この話が稀有なのは住むステージが違う場合、まず出会いすら発生しない可能性が高いからだと思う。
また気難しいフィリップがドリスに心を開いたのは、そのままでも人生を楽しめるじゃんと健常者と並列に考えていたこと。まあ出来ないことはあるにせよ、金持ってるんだし大方何でも何とかなるじゃんというポジティブ思考。スラム育ちという背景もある。

実際いい映画だと思う。
けど介護って基本お金。庶民の僻みだけど「フィリップが富豪」であるという事実はやはり恵まれていると思う。
接し方の学びに得るものはあったけれど、やっぱりお金なんだよなあと気持ちの2割くらいは現実考えてしまい冷めて観てた。
宝くじ1億当たれば100%心優しい気持ちで観れると思う 笑