やし

最強のふたりのやしのレビュー・感想・評価

最強のふたり(2011年製作の映画)
3.5
オープニングからしていーよね。

二人の男がドライブして、警察を手玉にとり、軽快な音楽(EARTH WIND&FIREのSEPTEMBER♪)が流れる車内。
二人の男がどんな関係性かは分からないけど仲良いな〜、どんな話なんだろうって思った。


この映画は説明が過ぎず、映像と会話でさりげなく、そして分かりやすく物語を伝えてくれる。


……その後、時は戻って大富豪だけどどうやら首から下が麻痺状態のフィリップを介護する人を選ぶ就職面接の場面。
そこに並ぶ一人で他と違いノリの軽いドリスは失業手当が目的で不採用のサインをもらうためだけに来ただけなのに、なぜか一ヶ月の試用期間付ではあるも採用される。

フィリップがなぜ彼を採用したのか説明がないからこれは疑問に思った。

なにしろフィリップは相当重度の障害者で、介護する側にも相応の高いレベルが必要とされるのにドリスは誰が見ても分かる介護のド素人さん。
しかも、フィリップをいたわる様子もないし、糞尿の世話などしたくないことはしないとはっきり言う。
秘書は口説くし、ノリノリの音楽聞いていてフィリップからの呼び出しに気付かないこともある。

なんで彼は採用されたんだろ?ってドリスのガサツで無神経な言葉、行動を見るたびにそう思ったけど、そんな時でもフィリップの顔はなぜか笑っている。

そんな「?」を持ちながら観ていたけど、そのうちもしかしたらそれがいいのかもと気付いた。

ドリスはフィリップのことを障害者という世間一般の偏見で扱っていない。
だからこそ無神経に見えるし、差別的なジョークを言ったりもするけどそれも自然体だからこそなのかと。

そしてフィリップの言葉。
「彼は私に同情しない。容赦しないのがいい。彼の前科などどうでもいい」


!!最強のふたりだ!!
(個人的にはこの邦題悪くないと思う)


フィリップの誕生日でドリスが踊るところ、文通相手に出す手紙を書くところ、車椅子で爆走するところ、いくつも素敵なシーンあるけれど、フィリップの発作から始まって、夜明け前にパリの街を二人で散歩するシーン好きだなー。