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未来世紀ブラジルのJINのレビュー・感想・評価

未来世紀ブラジル(1985年製作の映画)
4.9
遠い昔にTVでやってたのを観たのを、すっげえ変な話やなあと漠然と覚えてて、もう一度観たくなってだいぶ前にBDを買っておきながら観てなかった。
さすがブルーレイ、昔観た映像より画質が格段に良い。
そしてやっぱりテリー・ギリアムの奇妙な世界爆発。
こうやって観直してみても何で「ブラジル」なのかはサッパリわからん。
でも20世紀にこんな全体主義の官僚システムによる情報管理社会のアホらしさと危険を独特の表現で描いてるけど、テロをも権力者が自分達の都合で利用してるところを含め、今を予見してるかの様な部分も多々あって面白い。
この作品を観てたら、官僚が事実をねじ曲げたり情報を改ざんしたりっていうことはいつの世でもどこの国でも普通に起こりうることなんやなあと、人間とはいかに不完全で信用ならないものかというのを実感出来るので、まさに今この時代に観直してみるとより楽しめるかと思う。
皮肉を込めて。

ラストも衝撃的やったなあ。
今観てもグロさも美しさもカオスもユーモアも全部ひっくるめて、テリー・ギリアムの世界観にはすっかり引き込まれてしまう。
時を経ても全く色褪せず、何度も観たくなる映画。
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