青二歳

CAROLの青二歳のネタバレレビュー・内容・結末

CAROL(1990年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

宇宙なら“マクロス”やキング・オブ・ポップの“キャプテンEO”がありますが、今作はパラレルワールドを舞台にした「音楽が世界を救う」お話。“音”が消失していく世界を(小室哲哉の)ピアノの和音と少女キャロルの呪文で救っちゃう。
TMnetworkのアルバムを中心にしたメディアミックス企画で、コンサートツアーのミュージカル劇、木根尚登によるノベライズets.と展開したもののうち、ライブフィルムの同時上映のため作られたものだそうです。
アルバム本編のコンセプト、そこから作られた小説、ミュージカル劇…この辺りはまぁ普通のファンタジーなんでしょうし、文句はないのですが…アニメに関してはこの時代の“女性ターゲットアニメ”が持つ痛々しさが光る珍品に仕上がってますね。
「女の子はこういうの好きなんでしょ?」というズレたおっさんマーケティングがチラついてところどころで失笑。あー楽しかった。笑えます。

ライブのミュージカル劇でB’zの松本さんが演じたというケプリという珍名の悪役がかっこよかったです。えらい嫌な死に方してましたが。ラストでは忘れ去られるし。
また敵の音楽を奪う化け物というのも適当で素晴らしかった。掃除機のように音を吸い取るというね、中々インパクトございました。
なお声優陣は、ティコ・ブラーニこと木根尚登は飛田展男、フラッシュこと宇都宮隆はボーカル宇都宮ご本人(!)、クラーク・マクスウェルこと小室哲哉は塩沢兼人御大、ケプリことB'z松本さん速水奨…うーん、まぁ主役は宇都宮隆なんだと思いますが、小室哲哉が一番いいところだな。
青二歳

青二歳