GaPTooth

エルマー・ガントリー/魅せられた男のGaPToothのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

豪快な笑い声と陽気な笑顔が魅力的な男、エルマー・ガントリー。賛美歌(マタイ4章5~10節に基づく)に引き寄せられるようにテントの中へ入り一緒に歌う。

[神の家]の集会に参加するガントリー。その底抜けに派手な笑い方と振る舞いは、大衆の中で物凄く目立つ。
登壇したシスター・シャロンに一目惚れしたガントリーは、言葉巧みに近づき取り入ることに成功する。

登壇するガントリー。[救われたビジネスマン]という説教(詩編18章2節、91章2節に基づく)で、信者の心を掴み人気者となり[信仰復興は事業だ]と開き直る復興派の仲間となる。

⛪「キリスト教の始まりは13人(イエスと12使徒)からだ。キリストの事業は成功した」と言い切るところが素晴らしい。

まず[復興反対派]との闘い。復興派は讃美歌(詩編23章27節)を歌い、復興反対派は国歌を歌う中、ガントリー登壇。そしてシャロンの祈り(ローマ12章17~21節)に反対派もひざまづく。

次は[新聞社]との闘い。一見、筋道立てた理論にみえて、実は見事な論点ズラしの熱弁で勝利。

電飾キラキラの十字架を掲げた[みんなの信仰の家]を「自分の夢だったの」とうっとりと見上げるシャロン。
さらに奇跡を演出するシャロンの正体に愕然!(*_*)!見守るガントリーの哀れみの眼差しが印象的。

当然の帰結とも言える、ラストは衝撃的(((((((・・;)!

言葉で酔わせる稀代の道化ガントリー。向かう先は……何処だ!?

シンクレア・ルイスの[宗教界を徹底的に風刺した]小説が原作。
人間の持つ自由意思を[ねじ伏せる力]への抵抗、マスコミ批判、思想弾圧への不満など、タブーへの挑戦を結実させた作品の映像化。
ガントリーを演じたバート・ランカスターの熱演に拍手!(*^O^*)!
GaPTooth

GaPTooth