自ら偽善者と語る雄弁で女好きなセールスマン、エルマー・ガントリー。
彼は偶然会ったある新興宗教の教祖シャロン(ジーン・シモン)に一目惚れし、彼女に近づくためだけに教団に入る。
天性の口のうまさで確固たる地位を築いていき、シャロンとの仲もうまくいくが…。
調子の良い偽善者という役柄は、バート・ランカスターにはまり役な気がする。
新興宗教がテーマになってはいるが、起承転結の型にはまった王道な流れの映画で、観やすいしわかりやすかった。
「祈りは一番手軽な薬だ」
たしかにそうかもしれない。
しかし、だからといってそれに依存してしまうのはあまりにも危険すぎる。
そしてこういった類の宗教がビジネス的なものに陥りやすいというのもよく描かれていた。
テーマがテーマだが、痛快だけど良心的なバランスのとれた作品だった。