チョロいオタクなので今回もまんまと武に情緒を破壊されてしまったな。
ラストで岸本加世子が発する「ありがとう」「ごめんね」という言葉と、まるで空に打ち上げられた花火のようなふたつの銃声がこの映画のすべてではないだろうか。ユーモア、芸術、哲学、暴力、死。自分がフィクションに求める要素がここにはみんな揃っている。すなわちサイコウ。刑事が凶悪犯に撃たれるシーンのクソダサスローモーション演出だけはいただけなかったけど。
ベストアクト級の名演を見せる/魅せる大杉漣にも嬉しくなってしまった。「自決」と書かれた画に赤い絵の具をぶっかけるタイミング完璧過ぎ。