おとうちゃん

HANA-BIのおとうちゃんのレビュー・感想・評価

HANA-BI(1997年製作の映画)
3.0
その時に、抱きとめてくれる人はいますか?

世界の北野監督デビュー作『その男、凶暴につき』から、娯楽ずきの私めにとってエンターテイメント性が薄く、激しくも乾いた暴力描写、死を感じさせる空気などが合わず、意図的に避けてきた北野映画。

まさか、天皇即位の式典で、凶暴な その男が祝辞を述べるとは・・・

しかも、政治家なら間違いなく辞職に追いやられる かなり危ないスピーチをかまし、マスコミに絶賛されていた。
これは昨年 紅白歌合戦の大トリで、大ハシャギした挙句、お互い既婚者にも関わらずチュー💋までして絶賛された桑田佳祐とユーミンにも言える、大物だからこそ出来る反則技♪

こうなったら、好きとか嫌いとか言ってられない!

まず手始めに「金獅子賞」を受賞した北野映画の代表作『HANA–BI』...評価の低さは個人の嗜好。

この映画で役者ビートたけしが生と死そして愛を見つめる男を演じ、監督 北野武は静けさと激しさを演出している。

しかも、本作に登場する絵画は、全部たけしが書いたらしい。
眉ひとつ動かさず、殴る、蹴る、刺す、撃つ...
凶暴な男の陰からチラッと見える 大人気ない悪戯心と少年のようなピュアな愛。

余命わずかの妻のために、花火のように生きた男のバイオレンス。
最低だけど、カッコイイ♪

コイツみたいには生きられないな!