YURINA

ミツバチのささやきのYURINAのレビュー・感想・評価

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)
4.0
午前十時の映画祭でタイトルを知り、鑑賞。Filmarksに登録された画像(アナのお顔)が印象的だったことも観賞を後押ししたと思う。

正直、観ている時は退屈で冗長に感じることも眠くなることもあるけれど、そうして観ているうちにだんだん夢と現実の間にいるような、自分が起きているか眠っているか分からない感覚に陥っていくのが不思議だった。終始、嫌なことが起こりそうな、死が近くにありそうな、観ていて不安になる雰囲気が漂っていた。

ポスターの印象から変わらず、全編通してアナの顔・表情が印象的。セリフが少なくあらすじも説明できるほど理解はできないけれど、美しく良質なものを観た、という印象で、映画を観たというより絵画を観ていた感覚が近いかもしれない。

オルゴールや蜂の巣のような窓、フランケンシュタインの映画などモチーフの一つ一つも印象的。

劇場で魅力的な新作公開が続き、大画面高画質で観ることが多かったので、たまには少しざらつく昔の映画(といってもリマスター版のかなり綺麗なものではあると思うけれど)を観る時間が心地よかった。
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