30年以上前に劇場で観た時はリマスターとか出てくる前のヤツだもんでフィルムが褪色してて彩度とか鮮やかさもなくてね。後でBSかなんかで観たリマスターされてたのかな?それの方がよっぽど色は綺麗だった。
ヴィスコンティ作品は監督自身が反映された私小説的なものが多いが、この作品と「家族の肖像」は、その最たるものではないかな。
ヴィスコンティの分身たる主人公はアメリカ人のバート・ランカスターが見事に演じている。
老いて滅びゆく主人公と対照的な煌めく星の如き麗しき美青年。という図式もヴィスコンティ作品に繰り返し現れるモチーフ。「ベニスに死す」然り。
若きアラン・ドロンの美しきこと。
ヴィスコンティのお稚児さんだったんでしょ。違う?そうでしょ。それでいいじゃん。
能天気でメリハリの明確なハリウッド映画を見慣れた人たちからすると地味だと思われがちなヴィスコンティ作品の中にあって、絢爛豪華で目眩く舞踏会シーンのある「山猫」は退屈しないのではないのかね。
しかし圧巻だわ。並の監督には無理。しかもヴィスコンティみたいな本物の貴族でないと無理。
ジュリアーノ・ジェンマもチョイ役で出とったな。