ドストエフスキーの短編小説を映画化。
イタリアの港町。
小さな橋で青年マリオ(マルチェロ・マストロヤンニ)は、1年前に去った男(ジャン・マレー)を待ち続けるナタリア(マリア・シェル)と知り合い、彼女の恋物語に耳を傾けていくうちに、やがて心引かれていく…というストーリー。
この港町は巨大セットだということ。
町の建物の縦読みの看板の感じやいくつもある橋の雰囲気が好き。運河にはボート🚣♀️まである。
霧が幻想的でロマンティックな映像と、ニーノ・ロータの素晴らしい音楽、モノクロなのに2人の心の動きでバラ色にも見えてくるような美しく残酷なラブストーリー。
この映画の素晴らしさはその演出にある。
ダンスホールにいる2人が、そのドア🚪が開いたり閉まったりする向こうに見えたり、曇った窓の向こうに楽しげな2人が見えたりするのが印象的。
また2人の気持ちがいい感じになってきた時に降る白い雪❄️の美しさといったら…!
白い犬🐶が冒頭で出てきたときは、マリオを無視するような様子だったのに、ラストではまるで慰めるかのように纏わり付くのがなんとも可愛らしかった。
だけど、ナタリアがメンヘラぽくて浮き沈み激しくて、私好みでないので、好きになれず。
ジャン・マレーは、ギリシャ彫刻みたいな顔がどうも苦手な上、"下宿人"呼ばわりで名前もなく、何をしているのか、1年何しに戻るのか、謎だらけ…。いくらこの時代でも、手紙くらい書けるよねえ?
自分なら…とつい、いらぬ妄想をしてしまいました😅