yukihiro084

ペリカン文書のyukihiro084のレビュー・感想・評価

ペリカン文書(1993年製作の映画)
4.0
デンゼル・ワシントンとジュリア・
ロバーツのキャリアは似ている。

80年代後半に注目され、
1989年に共に助演男優賞、
助演女優賞にノミネートされ、
同時期の
2000年にジュリア・ロバーツが、
2001年にデンゼル・ワシントンが、
念願の主演女優賞、主演男優賞を
それぞれ獲得している。

さて、久しぶりに再鑑賞。
1993年の作品。デンゼルや
ジュリアがブレイクして3、4年後の、
きっと主演オファーが殺到していた頃。
面白かった。ハラハラドキドキ。
うんうん、よかったよかった。
WOWOWさんありがとう。

何から話そうかね。まずは演者。
個性的なメンツが集まってて
楽しいよね。暗殺者を演じた
スタンリー・トゥッチ。おぉ、
この人はこの頃から、ちゃんと
気持ち悪いんだなー笑 へー。
(ホーム・アローン)のお父さんは
いるし、(コクーン)のおじいちゃん、
そして、ジョン・リスゴーもいる。
上司を演じたジョン・リスゴー。
カッコいいなー。目がいいよねー。
雰囲気あるよね。ボス役が似合う。
横顔がいいんだよなー。
最新作(スキャンダル)では、
贅肉の怪物みたくなってるけどね。
うん、やっぱりこの人はカッコいい。

起承転結がすごいわかりやすい作品。
平穏、恐怖、逃避、反撃。
ジュリアのキャラクターもそれに沿って
どんどん変化してゆく。
序盤は感情の見えないちょっと
物足りないキャラクターだったが、
中盤から自分の法学生としての知識と
機転を武器に力強く敵に向き合ってゆく。

前半の暗殺シーン、ハラハラするよね。
上手いなぁ。何かが起きそうな(間)を
しっかり作っていて、観る側がちょっと
油断してると、『うぉ!』と来る。
アラン・J・パクラ監督、上手いな。
(大統領の陰謀)でも国家権力の
恐ろしさを描いたアランは、今作でも
権力を取り巻く得体の知れないなにかの
恐ろしさを描く。
そして今作の恐ろしいところは、
圧倒的な悪が見えてこないことだ。
みんな仕事の延長で一線を踏み外して
いる感がある。悪意ではなく職務。
もっと言うとシステム。
どの立場の人間も、相手が誰であれ
ホワイトボードの文字を消すように
人を殺しているようだ。
あのカリスマ的な大統領もこうやって
消されたのかな、と考えてしまう。

そして、デンゼル。
まぁ、良いよねー。見惚れる。
yukihiro084

yukihiro084