ひらさま

十戒のひらさまのレビュー・感想・評価

十戒(1956年製作の映画)
3.8
冒頭、背の高いおっさんが出て来てぶっきら棒に前説…誰や、このおっさん⁈と思ったらセシル・B・デミルだった
ごめんなさい
そこから始まる4時間弱
睡魔に襲われる事もなく、しっかりと4時間完走
昔、劇場で観た時も長いとは思わなかった、いわば宗教映画なんで退屈さを懸念したが、宗教すら娯楽化してしまうハリウッドパワー
実によく出来たスペクタクル見世物巨編
ヘブライ人のモーゼがいろいろと苦労した末に、神の神託を得て奴隷となっていたヘブライ人を救い出す
有名な紅海真っ二つの特撮シーンは、さすがに合成の粗さはあるものの、時代を考えたら大迫力でお見事
そして後半
シナイ山に一月ほど籠るモーゼ、しかしその間にヘブライ人たちは堕落する
つーか、ダメじゃんヘブライ人、しかも堕落すんの早くね?
ところがモーゼは甘くない、救い出したヘブライ人とは言え容赦せず、堕落した人々は地獄の業火に焼かれ地の底へ堕ちる
大作主義のセシル・B・デミル最後の超大作
チャールトン・ヘストンのモーゼは筋骨隆々ぶりを抑えての熱演
ご贔屓ユル・ブリンナーはエジプト王ラメシスをちょっぴり憎々しげに好演
大群衆も巨大な建造物もホンモノ、CG全盛時代の現代だと多分若い子が観たら勘違いするかも、でも全てホンモノですよ!