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ゴダールの映画史 第1章 すべての歴史のSNのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

①2021/10/23 愛知芸術文化センター
第25回アートフィルム・フェスティバルにて
② 2022/09/04
愛知芸術文化センター開館30周年記念
国際芸術祭「あいち2022」連携規格事業
第26回アートフィルム・フェスティバルにて再見

今年は、音声表現の魅力を持つ映画の系譜を辿る作家が取り上げられた。
映画誕生100年にあたる1995年がひとつの節目となり、1988年〜1998年の間に断続的に製作および発表され、1998年に完成したビデオ映画シリーズで全8章となる大長編。
ヌーヴェル・ヴァーグ以後のゴダールの集大成にしてひとつの到達点である。
ゴダール自身のナレーションを始め、機械音や音楽、自らの作品を含めた無数の既存映画作品、写真、絵画などからの引用をモンタージュした実験映画。
近年の『イメージの本』へと繋がるゴダールの揺るぎない作家性が確立されていることが分かる。〝自分の死は映画の死を意味する〟とは天才ゴダールの暴論だが、あながち間違ってはいないと感じる。

■ 全ての歴史が語れる。
孤高の映画作家ロベール・ブレッソンの言葉「何も変えるな、すべてが変わるために」 で始まり、膨大な量の映画、文学、哲学、絵画、音楽のモンタージュがスタートする。

『映画史』の中で、本作は映画作品の引用が1番多い108作品が登場する。

・ゴダールの特徴的な声と電動タイプライターの機械的な断続音

・ジャン・ルノワール『ゲームの規則』

・冒頭のナレーション
『叫びとささやき』『散りゆく花』

・『気狂いピエロ』ジャン=ポール・ベルモンドとアンナ・カリーナのキスシーン
『はなればなれに』アンナ・カリーナ

・「夢の工場」と「rêver」(夢を)が反復される
・「哀れなニュース映画は血と涙の疑いを洗い流す」
・「その頃 独軍は仏軍を羽がいじめにした」
後にヒトラーの顔
・『チャップリンの独裁者 』
・ジャン・ヴィゴ『アタラント号』
・『陽のあたる場所』モンゴメリー・クリフトとエリザベス・テイラーのキスシーンで終わるラスト・シーン
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