ゴダールが紡ぐ映画史、第一部
正直に言えば、あんまりゴダールを映画作るの巧いと思ったことはないのだが、彼が見据えている世界の射程距離の広さと映画というメディアに対する深さという点では敵うものはいないんじゃないかとすら思う
この第一部は(続きを見てないのでまだなんとも言えないが)、彼が記す映画史についての本の概説のようなものと言っていいだろう
映画の勃興から戦後すぐ(=ゴダールの登場まで)の歴史を振り返りつつ、そこに見え隠れするテーマを一通り拾っていく
映画と女性、映画と嘘、映画と戦争などなど
莫大な映像アーカイブと記憶によって作られた映像イメージは、まさに本。映画によって本を書けるとゴダールはやって見せる