けーな

恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズのけーなのレビュー・感想・評価

4.0
ジェフ・ブリッジス、渋いな、やっぱり。実のお兄さんであるボー・ブリッジスと、役の上でも、兄弟を演じていた。

またもや、邦題に余計な説明がついていて、「恋のゆくえ」となっているけれども、原題は、「The Fabulous Baker Boys」(ファビュラス・ベイカー・ボーイズ)のみで、それは、ジャズピアニスト2人のデュオの名前だ。ベイカーっていうのは、彼らの苗字。

確かに、ジェフ・ブリッジス演じるジャックの恋も描かれていて、その行方が気になる展開ではあるけれども、私としては、この映画の良いと思える点は、ロマンスに重点を置かないストーリー展開だってこと。だから、「恋のゆくえ」なんていう邦題は、つけないで欲しかった。

落ちぶれて、ホテルのラウンジでピアノを弾くジャックは、万人受けする曲を、ろくに聴いてもいない客の前で弾く日々だったが、本当は、以前のように、ジャズマンとして、正統派なジャズクラブで、ジャズを演奏したいという想いが強くあった。しかし、そんな夢を諦め、過去の栄光を忘れ去ろうと努める哀しい男の姿を描いているのが、この映画なのだ。そして、そんな男の孤独を癒やしてくれる存在が、愛犬のラブラドールだっていう所も良い。それと、上の階の少女との交流も良かった。

ミシェル・ファイファーも、なかなか良かったんじゃないかと思う。
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