Taul

日の名残りのTaulのレビュー・感想・評価

日の名残り(1993年製作の映画)
5.0
『日の名残り』(1993)
VODで初鑑賞。原作未読。執事の美学と儚い恋心。名優2人の抑えた演技による心の機微が切なくて堪らない。時を行き来する語り口が絶妙で、英国の歴史が下地に流れていて作品がより豊穣なものになっていた。人生の黄昏近くにみる在りし日と心の羽ばたき。染み渡る名作だった。

村上春樹はほとんど読んでるがw、カズオ・イシグロは『私を離さないで』を映画で見て読んだきり。この原作はもっとユーモラスらしいが、貴族の老執事のこんな物語を30代で書いたとは驚き。それとエマ・トンプソンの英国婦人(こう記述したい)はほんといいなあ。
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