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日の名残りのhorryのレビュー・感想・評価

日の名残り(1993年製作の映画)
3.0
ずっと観たかった1本。

アンソニー・ホプキンスが、自分の心情を吐露しない執事役を、わずかな表情の動きや視線、身体の動き、台詞の溜めで表現していて、なんともそれが味わい深かった。

仕事や信じるべきとされているものへの盲信、感情を押し殺して父の死を悼む時間も自分に許さない姿。そして、それが招いたもの。
政治や権力の傲慢さと、相乗りする形になってしまう執事の姿は、愚かで痛ましい。

部屋に入ってしまった鳥が、窓から出ていくラストシーンが、グザヴィエ・ドランの『たかが世界の終わりに』とよく似ていた。
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