バナバナ

彼女が消えた浜辺のバナバナのレビュー・感想・評価

彼女が消えた浜辺(2009年製作の映画)
4.0
一幕で舞台でやろうと思えばできる脚本ですね。

4組の家族で借りた浜辺の別荘で、この奥さんが急遽誘った女性が行方不明になってしまい、大人の女性の生死が分からないので大騒動になります。

しかし、この奥さんは、この誘った女性の苗字も知らないんですよね。
日本人は割と他人とは距離を置く民族ですが、アジアの他の国では、鬱陶しいくらいに知り合いとの距離が近いという国は結構多い。
この奥さんもそんな一人かと思ったのですが、最初から奥さんの行動に旦那さんは怒っていたので、イランの中でも、この奥さんは余り考えずに行動するタイプなのかもしれません。

まあ、この奥さんのお節介から、せっかくのバカンスが台無しになり、関係無い他の家族たちまで疲弊してしまうのですが、
大の大人たちが「この場面で、まだそんな嘘をつくの?」と、その場凌ぎの嘘をいい捲るので、この作品はコメディ路線で笑かそうとしているのか、と思う程でした。

しかし、私が一番腹が立ったのは、この奥さんよりも一緒に居た男性たちです。
借りたのは別荘であってホテルではないので、女性陣が料理を自炊しなければなりません。それなのにこの男性たちは、小学生以下の子供がいっぱい居る状況で、ビーチバレーに勤しんでいるのです。
日本だったら、あんな荒れ狂った海の側に子供を連れて行ったなら、絶対片時も目を離さないじゃないですか。
しかも、誰かが溺れた時に、イスラム式の服を来たままの女性が簡単に海に入れないのは分かってるだろうに、このイランの男性陣の意識の低さにビックリしました。

うーん、なんか暗いシチュエーションコメディ…、に見えてしまったな。
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