あや

ルナシーのあやのレビュー・感想・評価

ルナシー(2005年製作の映画)
4.7
精神病院の職員に拘束される悪夢をみるジャンは、暴れて部屋のものをめちゃめちゃにしてしまう。偶然その場で助けてくれた侯爵に、セラピーに誘われ着いていくが奇妙なことに巻き込まれていく


こういう、わけがわからなくて不道徳な映画が大好き。
わけわからないといってもストーリーはある程度まとまってるし、映画が始まる前に監督が「この映画に芸術性を感じるな。これはホラー映画だ。芸術はもう死んだ。」と説明してくれている(笑)

とにかくまともな人が1人も出てこないのです。侯爵はセラピーのために死んで埋められて生き返ることを何度も繰り返しているし、ドミニクは舌を切られていて喋れないのでジャンが反抗したら撃つ。精神病院の患者は羽毛布団の羽?でずっと遊んでいる。ちょくちょく挟まれる、ストーリーを体現するかのように現れる肉のアニメーションもキモい(笑)

以降は私の解釈ですが、食=セックスを表している映画のような気もした。
ジャンがある夜、全裸のシャルロッテが捕らえられて侯爵は「神の冒涜」について叫びながらキリストの像に釘を打ちつけ、黒装束の女性たちが十字架のケーキをいやらしく食べた後乱交するという、私がこの映画で一番好きなシーンがあります。(このシーンの背徳感がEyes Wide Shutっぽい)

女性のチョコで汚れた口元がアップで映し出され、その後四つん這いになって侯爵のあそこを舐めてるんですが…
やたら食にうるさい侯爵が神の前で性欲も満たすのは、愚かだとされる欲を発散しまくっていて最高に不道徳。食べ物はチョコのケーキ以外おいしそうに見えないけど(笑)
あや

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