春21号

スピード・レーサーの春21号のレビュー・感想・評価

スピード・レーサー(2008年製作の映画)
4.0
個人的にはこういうのを待ってたんだ!

CG万歳!原色万歳!ガジェット感万歳‼︎
みよ!0年代の未完成なCG技術を!
アバターが作られるまでハリウッドの超大作でも出てくるCGはどこか違和感があってCG技術の発展途上感が否めなかった。
それでもなんとか誤魔化そうとあの手この手でリアリティを保とうとしていたのだけれどもそこにきてあのマトリックスの監督がそんなCG技術を逆手にとってハリボテ感満載の映像世界を作り出してしまった!

こんなんでいいのか?ハリウッドメジャーのワーナー・ブラザースが金かけて作った映画がこんなC級スレスレのチープな映像で…
いやいいんです。これはいわばガジェット感溢れるSFを作り続けてきた0年代の総決算で未発達なCG技術に全力で愛を捧げた一本なのです。
マトリックスというCG技術無しでは語れない偉大な傑作を生んだ二人がそれだけじゃない こんなこともできるんだ!っと言って作ったのが本作の映像世界なのです!

個人的には超楽しかったです。
アメリカの趣味の悪いお菓子みたいビジュアルがずっと続く作品なんだけどそれがとにかく目に楽しくて最高なんです。
ゴチャゴチャしたストーリーが邪魔くさくてどうでもよくなってくるけど
ラストのレースシーンなんてもう最高の一言で是非ともIMAXで没入しながら観てみたいです。もう無理かなぁ〜

本当にCG技術って上がりましたよね
ここ最近は毎年のように技術の進歩に驚かされています。
今から考えると0年代は技術的な面で手詰まりな感じがあったと思います。
実写にCGが中々追いついていなかったと思います。そんな環境があったからこそ本作は生まれたのだと思います。
今では逆に本作を作ることは難しいと思います。あの時代だからこそできた映画
CG技術の記録としても貴重な一本で個人的には愛すべき一本だとも思います。是非
春21号

春21号