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ある関係のnagashingのレビュー・感想・評価

ある関係(1962年製作の映画)
3.5
さまざまな小道具を用いて緻密に伏線を張りめぐらす脚本が巧み。逢引の部屋で伸張する影、毒を仕込むナイフに反射する光、やましさを代弁する猫のワンカットなど、背徳的なイメージもなかなかいい感じに横溢。構成にムダがなさすぎてオチまで読めてしまうのが難点だが、不倫関係にある男女の茶番のおかしみが、滑稽な因果応報の極致へと無理なく跳躍していく終盤はとにかく笑える。ハッピーエンドとすら思える秩序の顕現。
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