ワルキューリ

嵐を呼ぶ男のワルキューリのレビュー・感想・評価

嵐を呼ぶ男(1957年製作の映画)
3.9
『狂った果実』に続いて見る石原裕次郎。
狂った〜の破滅にひた走るキレたナイフのような鋭さではなく、生命力に満ちたエネルギッシュさで迫ってくる。

母親の関心を引くために音楽で一旗揚げようとするも、当時の音楽業界といえば文字通りヤクザな商売。そんな稼業で名が売れても彼女が喜ぶはずもなく、ますます孤独感に苛まれてしまう功一。自称女にはだらしない性格なんだけど、どうも強がってるようにしか見えない子供っぽさがあるけど、これもマザー・コンプレックスなのかも。唯一のラブシーンも色っぽくも半ば微笑ましい😘

助演の中では兄貴分の岡田眞澄の匂い立つような目が印象的。あと、初っ端に出てきて「あんまり上手くないなあ」と思ってた歌手がまさかの平尾昌晃先生だったり😅