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四つのいのちのToRaMeのレビュー・感想・評価

四つのいのち(2010年製作の映画)
3.5
淡々と流れていく、南イタリアのとある山村の映像。オーガニックな思想を掲げる啓蒙的な感性ではなく、本当にただ淡々と、山村での生き物・命の営みや循環を映している、という視点がよかった。

中でも、山羊たちの鈴の音が鳴り響くシーンは心地よく感じた。音楽的ですらあった。山羊たちからすれば、家畜として飼われることは理不尽なことだらけなのやけれど。側から見れば少なくともそう。

人間の歪さがじわじわと浮き彫りになる様も、またひとつの奥行きだった。
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