カント

1000日のアンのカントのレビュー・感想・評価

1000日のアン(1969年製作の映画)
3.9
王妃アン・ブーリンを描くイギリス宮廷史劇。王子を産めなかったらサヨウナラ😢

欲にまみれた王ヘンリーⅧ世の愛憎に翻弄されつつ、やがて王妃の座にしがみつくアン・ブーリン。命と引き換えに我が子エリザベスの為に遺したいもの。讒言を受け入れて選んだ結末は。

「ブーリン家の姉妹」との違いは2つ。1つは本作のアンが貞淑な所と、もう1つ大きな違いは姉と妹が入れ替わっている所😅
本作のアン・ブーリンは妹です。sisterの翻訳って姉と妹、どちらでも良いのかしら?……でも姉が露払いの役割を担い、妹アンが野心を募らせるのは納得がいく。

元々の王妃キャサリンを追放する為にローマ教会と決別。独自の英国教会を誕生させるのに「国王の大権」を行使する所も見所充分。

キャサリンとの離婚後、国民から娼婦呼ばわりされて王妃の座を得たアン・ブーリン。
ところで……
本作中には出て来ませんが「グリーンスリーブス」と言うイングランド民謡はアン・ブーリンを歌った曲と言われています。グリーンには「不倫」の意味も有るそうで…また、青姦で袖に付いた葉をグリーンスリーブスと解釈するそうです。
不義密通や姦通が本当に有ったのか、本作ではヘンリーⅧ世の好色ぶりに焦点を当てているので定かではありません。

城内の絢爛豪華なタペストリーや壮麗なドレスなど、古ぼけてない所が素晴らしい。史劇だと古色蒼然な舞台をそのまま使うケースも多いけれど本作はピカピカで好感を持ちました😊
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