さりさり

狼たちの午後のさりさりのレビュー・感想・評価

狼たちの午後(1975年製作の映画)
4.5
名作だと思う。
銀行強盗と聞いて、まず思い浮かべるのがこの映画だし。

お人好しな銀行強盗3人組。
ビビッて一人は逃げちゃうし、金庫のお金はスカスカだし、モタモタしすぎてアッという間に警察に包囲されちゃうし。
瞬く間に外は野次馬の山。
次々集まる報道陣。
コメディなの?って思っちゃうくらいだけど、映像は至ってシリアス。
社会派要素あり。
実話だしね。

若き日のアル・パチーノの魅力が全開だ。
何といっても目がいい!
まるで獲物を狙う狼。
でも時に幼子のように、か弱く怯える時もあって。
やってることひどいんだけど、なぜか憎めない。
人質とも仲良くなっちゃうし。

「アティカ!」と叫び野次馬たちを煽り、連帯感を生んでいく様に鳥肌が立った。
アティカって何?と思って調べたら、アッティカ刑務所で起きた暴動事件のことらしい。
なるほど、警察は無能だぞって煽ってるわけね。
果たして本当に警察は無能なまま終わるのか。

一瞬たりとも気をそらせない見事な映画です!
さりさり

さりさり